先日、私の知人の出来事です。
その知人は夕方外出先で車が動かなくなった。
レッカー移動して翌日でディラーに車を持ち込んだ。
原因は部品の故障しかもリコール対象部材だったそうです。
知人にディーラーからその報告があったのが2日後、
「代車は手配できるが土日をはさむので週明けの月曜日なります。」と平然と言われらたらしい。
木曜日の朝に修理依頼して月曜日まで部品交換を待たされることになった。
そのディーラーとは今回の件だけでなく過去にも不誠実な処理の仕方があったので、
その知人はディーラーに対する不信感だけなく、自分が気に入って買ったはずの車までいやになったそうです。
その話を聞いた私は身内のふりをして、ディーラーに電話しました。
憤りもありましたが、どのような対応するのか興味がありました。
結果、車の修理は私が電話した当日の夕方、納車(普通は取りに行くらしい)、ディーラーの二人がそろってお店の中にある粗品を持ってきて謝罪したそうです。
「人の振り見て我が振り直せ」ということわざがあります。
この出来事から学ぶことが多々ありました。
特に当社のお客様対応やクレーム対応の観点からの三つの学びです。
1.お客様の顔が見えていない
⇒車が無いことによってどれだけ困っているか考えない。
自分の担当の立場からしか考えない。ましてリコール対象の修理だから先に
原因の報告や代車を一番に優先しなければならないのに翌日連絡することなど
ありえない。売ることが優先でアフターサービスや売上にならないことは
後回しにする企業文化なのでしょうか?
2.クレーム処理はマニュアルではない
⇒大きなディーラーなのでクレームに対するマニュアルはあるでしょう。
受付時の電話対応、上司の説明や謝罪、クレームを言われたので当日対応、
粗品を持って謝罪に訪問する。
処理の仕方や表面の態度や言葉全てがマニュアル通りでした。
その会社にとっては基準通りの対応なのでしょうが、
そこには全く心が込められてなかった。そう見えてしまった。
3.多くのお客様を失う
⇒知人はそのディーラーから次に車を買うことはないでしょう。
そのディーラーは一人の顧客を失うをことになるが、まだ他に自社の車を
買いたい顧客はたくさんいると考えている。
しかしそのような不快な体験は口コミで広がる。
まして最近のSNSの普及によってアッという間に世間に広がって
しまいます。
今の世の中いい評判より悪い評判の方が早く拡散します。
つまりこのディーラーの良くない評判が広がり、
将来、多くの顧客を失うことになるのです。
更に車のブランドまで傷つけてしまうのです。
当社にも正直、ミスやクレームはあります。
それに対してどのように対応していくかは、
マニュアルにはない「人の心の対応」が最も大切です。
それが会社の姿勢であり、誠意だと思います。
お客様はそれを敏感に感じているのです。
座学でない実体験から学んだ「顧客満足」の一つの本質でした。
多々学ばせてもらったことを感謝したい気持ちです。